日吉大社(滋賀県大津市)

日吉大社(ひよしたいしゃ)DATA

【御祭神】西本宮:大己貴神(おおなむちのかみ)
東本宮:大山咋神(おおやまくいのかみ)

【別称】山王権現・日吉社(ひえしゃ)

【社格等】延喜式内社(名神大社)・官幣大社(明治四年)・二十二社(下八社)・別表神社

【創建】崇神天皇7年

【主な祭典】山王祭(4月12日~4月15日)

【摂末社】宇佐宮(田心姫神)・牛尾神社(大山咋神荒魂)・白山姫神社(白山姫神)・樹下神社(鴨玉依姫命)・三宮神社(鴨玉依姫神荒魂)・大物忌神社(大年神)・牛御子社(山末之大主神荒魂)・新物忌神社(天知迦流水姫神)・八柱社(五男三女神)・早尾神社(素盞嗚神)・産屋神社(鴨別雷神)・宇佐若宮(下照姫神)・樹下若宮(玉依彦神)・竈殿社(奥津彦神・奥津姫神)・竈殿社(奥津彦神・奥津姫神)・氏神神社(鴨建角身命・琴御館宇志麿)・巌滝社(市杵島姫命・湍津島姫命)・剱宮社(瓊々杵命)・気比社(仲哀天皇)他

【見どころ】西本宮本殿(1586年造営の日吉造:国宝)・東本宮本殿(1595年造営の日吉造:国宝)・山王鳥居・猿の霊石・大宮橋(日本百名橋)・日吉神社境内(国の史跡)

【場所】滋賀県大津市坂本

全国約3800社の日吉・日枝・山王神社の総本社

東本宮の御祭神の大山咋神は比叡山の神で、日吉ももとは「ひえ」と読んだ。古事記に「近つ淡海の国の日枝の山にます。また葛野の松の尾にます、鳴鏑を用ちたまふ神なり」とあり、松尾大社の御祭神と同神である。崇神天皇7年に、比叡山の山頂から現在地に移された。
西本宮の御祭神の大己貴神は、天智天皇7年(668年)に大神神社の神を勧請したもの。以来、西本宮の神を大比叡、東本宮の神を小比叡とも称する。
最澄が比叡山に延暦寺を開いてからは、延暦寺の鎮守で天台宗の守護神として崇められた。また、唐の天台宗の本山である天台山国清寺で祀られていた山王元弼真君にならって「山王権現」と呼ばれ、「山王一実神道」となった。
794年、平安京に遷都されると、日吉社は京の鬼門に当たることから、鬼門除・災難除の社として崇敬されるようになった。元慶4年(880年)には西本宮の大己貴神が、寿永2年(1183年)には東本宮の大山咋神が、正一位に叙せられている。

嘉保2年(1095年)10月の朝廷に対する強訴で、山王社の神輿の神威がクローズアップされ、以降、強訴に際しては山王社の神輿が奉戴されるようになった。
日吉大社といえば「神猿(まさる)」が有名である。比叡山に多く生息する猿に由来するものと考えられているが、現在では「魔去る」に掛けて魔除けの象徴となり、「勝る」から勝負事の神使とも見なされている。

⇒ 日吉大社ホームページ

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