特定の神社の神域であった古代の郡
「神郡」とは、「かみぐに」「しんぐん」「かみごおり」と読み、律令制下で、一郡すべてが神社の所領となる郡のこと。対象となった神社は大きな力を持ち、郡からの租税を神社の祭祀などの費用にあてることができた。「令集解」に、養老7年(723年)11月16日時点で神郡として記載される郡に8郡あり、それを「八神郡」と呼んでいる。
伊勢国度会郡・多気郡 大神宮(伊勢神宮) 三重県伊勢市
下総国香取郡 香取神宮(香取神宮) 千葉県香取市
安房国安房郡 安房坐神社(安房神社) 千葉県館山市
常陸国鹿島郡 鹿島神宮(鹿島神宮) 茨城県鹿嶋市
出雲国意宇郡 熊野坐神社(熊野大社) 島根県松江市
紀伊国名草郡 日前神社・国懸神社(日前神宮・國懸神宮) 和歌山県和歌山市
筑前国宗像郡 宗像神社(宗像大社) 福岡県宗像市