廣田神社(兵庫県西宮市)

廣田神社(ひろたじんじゃ)DATA

【御祭神】主祭神: 天照大神荒魂(撞賢木厳之御魂天疎向津媛命:つきさかきいつのみたまあまさかるむかいつひめのみこと)
脇殿神:住吉大神・八幡大神・武御名方大神・高皇産霊神

【別称】広田社

【社格等】延喜式内社(名神大社)・官幣大社(明治四年)・二十二社(下八社)・別表神社

【創建】神功皇后元年

【主な祭典】御例祭(3月16日)

【摂末社】齋殿神社(葉山媛命)・伊和志豆神社(伊和志豆之大神)・名次神社(水分大神)・岡田神社(天御中主命)・六甲山神社(菊理媛神)・南宮ほか

【見どころ】本殿(1984年造営の神明造)・広田神社のコバノミツバツツジ群落(兵庫県指定天然記念物)

【場所】兵庫県西宮市大社町

神功皇后により天照大神の荒魂が祀られた由緒正しき神社

神功皇后元年、三韓征伐から帰還の途上に忍熊王の謀略を知り、神功皇后は皇子を武内宿祢に託して、単身難波を目指そうとした。その時、船が海中で立ち往生したため占うと、天照大神が「我が荒魂を皇后の側から離し、広田国に置きなさい」と仰ったため葉山媛に祀らせたと、日本書紀にある。
因みに、撞賢木厳之御魂天疎向津媛命は仲哀天皇8年9月に新羅遠征を促した神で、伊勢の拆鈴五十鈴宮に鎮座していた神とあることから、天照大神荒魂とされている。

創建以来朝廷の篤い崇敬を受け、貞観10年(868年)には従一位に叙せられ、二十二社にもなっている。特に神祇伯白川家との関係が深く、平安後期より、代替わり毎に参詣があった。
謡曲「劔珠」「西宮」に謡われる廣田神社秘蔵の霊宝「劔珠」は、仲哀天皇2年秋7月に豊浦津で神功皇后が得られたという「如意珠」で、現在も廣田神社に秘蔵されている。この劔珠は万葉集に「たまはやす武庫の渡りに天伝ふ日の暮れゆけば家をしそ思ふ」とあり、以降、数多くの和歌に歌われてきた。中世には、廣田神社は和歌の神としても崇敬されるようになった。

阪神タイガースが、キャンプイン前に参拝することでも知られている。
えびす宮の総本社として知られる西宮神社は、元は浜南宮と呼ばれ、廣田神社の境外摂社であった。

⇒ 廣田神社ホームページ
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