賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)DATA
【御祭神】東殿:玉依姫命 (たまよりひめのみこと:上賀茂神社の御祭神である賀茂別雷命の母神)・西殿:賀茂建角身命 (かもたけつぬみのみこと:玉依姫命の父神)
【別称】下鴨神社・下社
【社格等】延喜式内社(名神大社)・官幣大社(明治四年)・別表神社・山城国一宮・二十二社(上七社)・勅祭社
【創建】不詳
【主な祭典】葵祭 (5月15日:賀茂祭)
【摂末社】河合神社(玉依姫命)・出雲井於神社(建速須佐之男命)・三井神社(賀茂建角身命・伊賀古夜媛命・玉依媛命)・言社(大国主命)ほか
【見どころ】本殿(1863年建造の流造:国宝)・賀茂御祖神社境内(国指定史跡)
【場所】京都府京都市左京区下鴨泉川町
下賀茂神社と呼ばれ京都の世界遺産の一角を占める歴史的名社
上賀茂神社と呼ばれる賀茂別雷神社とともに、賀茂氏の氏神を祀る。両社を総称して賀茂神社(賀茂社)と呼び、両社の祭事である賀茂祭(葵祭)は、初夏の京都の風物詩となっている。この賀茂御祖神社には、上賀茂神社の別雷神の祖神が祀られており、一説には、天平の時代(八世紀前半)に上賀茂神社から分立したとも。
創建に関しては不詳であるが、「日本書紀」神武天皇2年2月条に「頭八咫烏、亦賞の例に入る。その苗裔は、即ち葛野主殿県主部是なり」とあり、御祭神である賀茂建角身命(八咫烏)と、祭祀に当たっていた葛野主殿県主部との関係が、建国の早い段階で綴られている。
崇神天皇七年には、神社の瑞垣の修造がおこなわれたという記録があり、付近では縄文土器や弥生集落も確認されている。2000年以上の歴史を持つ古社であると見られている。
「山城国風土記」逸文には、御祭神の話が載っている。賀茂建角身命が丹波の国の神野の神伊賀古夜比売(かむいかこやひめ)を娶って生まれてきたのが、玉依日子(たまよりひこ)と玉依姫だという。玉依姫が石川の瀬見の小川(加茂川)で遊んでいる時に丹塗矢が流れて来て、それを持ち帰り床に置いたところ、懐妊して上賀茂神社の御祭神の賀茂別雷命が生まれたとある。
賀茂建角身命は、姓氏録に「神魂命孫鴨建津之身命」。神武天皇を導いた八咫烏だと伝わる。
⇒ 賀茂御祖神社ホームページ